モンハンライズ 遊んでみての所感

 

(※今現在、モンハンライズが4/30までセールされているみたいです)

 

モンスターハンターライズ」一番最初にスタッフロールが流れるところまでプレイしました。

背後に流れるムービーも合わさって、エンディングみたいな雰囲気でしたね。

実際にはこれからまだまだストーリーが続くので、全12話あるアニメのうち4話終わったくらいの段階だと思われます。

 

 

そんな感じで一区切りついたタイミングなので、一旦モンハンライズのレビューを書きたいと思います。

まだまだストーリーを掘り下げ切れていない、初心者目線のレビューなので突っ込みたい部分もあるかもしれませんが、そこも踏まえて上級者の方たちには笑って読んでもらえたらいいなと思います。

まだ本作をプレイしてない人からは、どちらかというと未プレイ者に近い目線で書いたレビューとして役に立つことができたら嬉しいです。

※できるだけネタバレはしないように書いていきます

 

 

ストーリー

 

ゲームの拠点にあたるカムラの里にて、プレイヤーがハンターとしてギルドに正式に登録されたところから始まります。

プレイヤーはカムラの里で生まれ育った人間なので、里の住民とは家族のように親しい仲で、幼馴染のような存在もいるようです。

彼らにハンターとしての就任を祝福されながら、狩猟生活の始まりを迎えます。

それと同時期に、50年前にカムラの里を襲った百竜夜行という厄災が、また里に迫ってきていることが判明します。

それに里一丸で立ち向かおう、と一致団結するところからストーリーが始まります。

 

ストーリーはかなり良かったです。

 

モンスターハンターというゲームは狩猟要素とストーリーの兼ね合いがすごく難しいゲームだと思います。

ストーリーなんかどうでもいいからとにかくモンスターを狩らせてくれ!」という戦闘狂プレイヤーが一定数存在するシリーズなので、どれだけストーリーに触れさせていくか、というのは開発陣の中ですごく思い悩んだ部分だったのではないでしょうか。

あまりに薄味にすると不満が出る、しかしストーリーの比重が多すぎるとそれでも不満が出る。

そういう状況で、奇跡的なバランスで両立できたのが本作だと思います。

 

必要最低限しかストーリーを追っていないプレイヤーにも、百竜夜行に立ち向かう必然性を感じさせるのがすごい。

あと、プレイヤーだけが頑張るのではなく、NPCも里を守るために尽力しているのが、システム面からも感じさせられて、説得力がありました。

 

 

ゲーム的に見ると、里の一大事が迫っている、だからみんなでそれに向けて準備をして立ち向かおう! という流れを本筋として各クエストが絡んでくるのが分かりやすかったですね。

RPGでよくある「クエストを消化してる感」がなく、ストーリーに入り込むための動線が丁寧に作りこまれてたと思います。

住民からのクエストを解決すると、必ずお礼を言ってくれるのもちょっとしたことですが嬉しかったです。

 

やや脱線しますが、ゲーム開始からのチュートリアルの流れも良かったです。

ハンター就任を幼馴染に祝福される → その報告も兼ねて、これからお世話になるだろう武器屋や道具屋に挨拶しに行きましょうと連れられる

という自然な流れだったのが、NPC達を知るきっかけにもなっていてスルッと世界観に入り込めました。

それとは別に、このチュートリアルに関してやや不満点もあるのでシステム面の項で後述します。

 

システム

ここは良かった点と気になった点に分けて書いていきます。

 

良かった点

①快適さ

とにかく快適性を突きつめに突きつめています。本当に素晴らしい。手放しで称賛できる。モンハンシリーズ既プレイヤーなら全員が褒め称えるだろう部分です。

今作では、今まで狩りをお手伝いしてくれてたオトモアイルーに加えて、オトモガルクも新登場しました。

オトモガルクはこのワンちゃん

ガルクもアイルーと同じく、戦闘に参加してプレイヤーを手伝ってくれます。

それとは別にガルクの背にプレイヤーが乗って、マップを駆け回ることが可能になりました。

これによりスタミナを消費せずにかなりのスピードで移動できます。このスタミナ消費せず~の部分を、あらゆるオープンワールドゲームに当てはめてもらうと利便性が伝わると思います(主に原神など)

 

それと、ホットドリンク・クーラードリンク・虫網・ピッケル・ペイントボールなど、わずらわしさを感じるアイテムすべてが準備不要になりました。

 

※ここから別に読まなくてもいい今までのシリーズとの比較

モンスターハンターシリーズ未プレイ者にはなんのこっちゃという感じだと思いますが、今までのシリーズでは採集をしたければ採集アイテムを、採掘をしたければ採掘アイテムを、クエスト出発前に手動で準備する必要がありました。

それに加えて、クエスト先が寒冷地だったり火山地帯だったりするとそのマップに合わせてのアイテムを出発前に用意しなくてはなりません。

これらを忘れたとなると、クエスト開始して数秒でクエストリタイアしてやり直すのが当然でした。一部の上級者ハンターだけ、というわけではなくプレイヤー全員がこの経験があったと思ってください。

なのでクエスト一つするにしても事前準備に時間がかかった&確認作業に気を回さなければならなかったわけですが、今作でこれらを一斉排除したわけです。

ストレスフリー感がすごい……すごいよ……。

※長文終わり

 

そんなこんなで、プレイヤーが快適に遊べるように、そこへ全力投球されたのがヒシヒシと伝わってきます。シリーズの良かった点をそのままに、快適さを伸ばせたのはかなり良かったね……。

他にも、マップ移動のロード時間がほぼ皆無など、上げていけばキリがないほど快適にプレイできるよう気を配られているのが本当に良かったです。

 

②ゲーム内情報

もう一つの良かった点としては、ゲーム内で情報が完結するようにしてくれたことでしょうか。

モンスターの弱点属性や、各部位の耐久値や攻略法は今までだとネットの攻略wikiを各自で漁って情報収集するのが当たり前でした。

それが今作では、「ハンターノート」を参照することで網羅することができます。

ハンターノートはこれ

これもね~~~すごくいいです。

ゲームを楽しく遊ぶために必要な情報を、ゲーム内すべてで完結してくれるってことはやっぱりすごくいい。

あとはモンスターの絵を、和風で統一してくれたのも世界観に合っていて嬉しいですね。

 

③細やかな作りこみ

そして個人的な部分なんですけど、こういう広大なマップ系ゲームって、意味もなく奥まった行き止まりだったり、無駄に高いところに登りたくなるじゃないですか。

大抵一度たどり着いたら満足して次回以降行かなくなるわけですが、それでもマップを踏破したちょっとしたご褒美(称号やら実績やら)が欲しいな~って思うことありません?

ライズだと、大抵そういう場所に「先人の遺物」という収集系アイテムが置いてくれているので、達成感あって嬉しかったです(ほんとに個人的な意見すぎる……)

 

 

気になった点

①翔蟲システム

まず翔蟲に関してですかね。

今作の最大の特徴が「翔蟲アクション」だと思います。

 

 

周囲に存在する翔蟲に鉄蟲糸を結び付けて、ワイヤーアクションのようにあちこち飛び回ることができます。ぶっちゃけスパイダーマンです。建物とかがない空中にも糸を飛ばせるので、多分スパイダーマンより機動力あります。

これでビュンビュンマップを飛び回るので、これまでのモンハンシリーズとは桁違いの機動力でマップ間を移動できます。マップ移動にかかる時間がかなり短縮されたと思います。

この翔蟲による移動から攻撃に転じることができ、そこから必殺技のようにして大ダメージを与えることができます。

 

この翔蟲アクションによって、今までのモンハンには足りなかった爽快感が一気に増したと思います。

リアル系ハンター生活から、爽快感アクションゲームに様変わりした感じです。

大型モンスターとの戦闘も、この翔蟲アクション中のカメラワークもあって、臨場感あふれるものに様変わりしました。

 

ま~~~こんな風にプレイ面でとにかく快適にしてくれた翔蟲アクションですが、一方でこれに戸惑って離れてしまうプレイヤーもいるのかな~という印象がありました。

このゲームで理解しなきゃいけないシステム面の半分くらいはこの翔蟲関連って感じがするので。

この膨大さに気圧された&慣れなかった人には短所かなって……。

 

自分もプレイ開始から2時間くらいは使いこなせずにいました。

崖のぼり、受け身取りのためにおそるおそる使い始めて、ようやく手に馴染んできた……という感じでした。

それでも5時間くらい経つ頃には使いこなせてたと思います。

 

一応救済措置として、この翔蟲を一切使わなくてもある程度まで進められるように作られている気がします。

受け身をとらなくても即死攻撃が飛んでくるわけではないし(上位クエストならあるのかも)、崖を登るのに翔蟲を使わなくても遠回りしてツタを探して登れば済むわけですし。

 

今までのモンハンと同じような、地道なヒット&アウェイ戦法でもスタッフロールまでは問題なく進められると思います。

上位クエストまで行けば必須級になるのかもしれませんが、今のところは使わなくてもノープロブレムでした。

これが意図してのものなのかは分かりませんが、もしそうだとしたら翔蟲アクションを強要しなくても済むようにという開発陣の気遣いを感じました。

 

 

②覚えるべきことの多さ

あともう一つ気になった点としては、前述したチュートリアルに関することですかね。

挨拶回りと称していろんなお店の使い方を教えられたり、操作方法を教えられたりしたわけですが、シリーズプレイ済の自分からしても「何何何!?」ってなるくらいワーッと教えられたので、もう少しゆっくりやってもいいんじゃないかと思いました。

 

チュートリアルがどうというよりも、単純にゲーム内でやれることが増えた&情報量が増えたことが原因かもしれませんね。

でもここらへんは、昨今のゲームのボリュームマシマシじゃないと物足りない!って風潮からすると仕方がないことなんだろうなと思う。

それにゲームを進めていくうちに自然と設備の使い方には慣れていくもんなので、ほんとにほんとに気になったっていうただその程度の部分でした。

短所というほどでもないという感じです。

 

キャラクター

 

ここもすごく良かった部分です。

NPCたちがすごくいい。

性格に問題あるキャラがいない、それでいて全員キャラが立っているのがすごい。

全員がさっぱりするくらい自立していて、接していて気持ちいいです。

 

今作は「里のみんなで敵に立ち向かうぞ!」っていう流れがあるのもあって、開発陣も気合を入れてキャラ設定を練ったんですかね。

「この里のみんなを守りたい」って自然に思わせてくれるのがすごくいいね……。

 

全員いい子ちゃんな感じとも違ってて、世間話をしていくうちにそれぞれのちょっとしたギャップが判明していく感じ、生きている人間みたいでやっていて楽しかった。

 

作中だと他国からのスパイっぽい人がいるんですが、その人にしてもスパイだけど里の住民に悪感情を持ってるわけでもないし、むしろ里のみんなの生き方に敬意を持っていたり、緊急事態には手を貸したいと思ってくれてたりしてて、里の人からは「多分本当は違う目的がある人なんだな」とバレつつも「悪い人ではないし気づいてない振りしとくか……」って思われてる塩梅、すごくいい。

 

NPCとしては、ヒノエ・ミノトの人外姉妹(冒頭で言ったプレイヤーの幼馴染がこの二人)や、ウツシ教官、ニッチなところではカゲロウさんも人気らしいですね。

わかるよ……好きになる気持ち……

ヒノエちゃん

ヒノエ・ミノトは長命種である龍人族であるために、キャラメイクが可能な本作においてプレイヤーがヨボヨボなお爺ちゃんでもフレッシュな若造でも、幼馴染であることに違和感ないキャラ設定であるというのが、なるほど……と唸りましたね。

 

姉の方のヒノエは才色兼備な天才肌であるために、仕事中も外に机を持ち出して団子を食べながらでも楽々仕事をこなせている、対して妹のミノトは姉に比べれば手際が悪いために集会所の受付にずっとこもってる、という後からキャラ設定を知ると納得できるというか……

ゲーム内のメタ的な配置や導線に、キャラクター造形を感じられる、そういう細やかな部分がすごく良かったです。

ミノトちゃん

(余談ですが、チュートリアル段階で用事が済んだのにミノトに話しかけると「私が仕事に悪戦苦闘してるところを見ていても面白くないでしょうし、先にヒノエ姉さまの用事を済ませていただくと、私の仕事も片付いているところだと思いますよ」と釘を刺されるのも性格を感じられてニヤッとしました)

 

ウツシ教官も、噂に違わず濃いキャラしてましたね。

ウツシ教官

プレイヤーへの愛を語ってくれる教官役として親身になってくれる存在なわけですが、やけに暑苦しい性格が美形さを邪魔しているというNPCです。

実は体験版の段階でアンチスレが立てられたという汚名があるわけですが、そのスレが早々に流れが変わってファンスレに変わったという伝説が面白かったです。

(あまりにこの伝説が気になりすぎて、自分でアンチスレを確かめに行きました。本当に噂通りだったし、思っていたよりも早く「流れ変わったな」状態になってたの草だった)

 

カゲロウさんについても声が良いので私も好きでした。

カゲロウさん

調べてみたらCV梅原裕一郎さんでした。そりゃいい声してるはずだよな……。

素顔を隠したミステリアスなキャラなんですが、顔について聞かれても「見ていて面白いものでもないですよ」と躱す感じが絶妙なキャラ付けエッセンスを感じて良い。

 

総評

 

まとめに入りますが、総評としてはかなり楽しいゲームでした。

 

良かった点としては

・シリーズの楽しい部分を残したまま快適さが改善

・キャラクターやマップ系の細やかな作りこみ

気になった点としては

・覚えることの多さ故の詰め込み感

 

だいたいこんな感じでしたね。

良かった点のところは正直あっさり書きすぎた気がするので、ここで書かれた以上の楽しい要素があると思ってほしいです。

良かった部分、ほんとに挙げたらキリがないので……。

狩りを楽しみたい人がそれ目当てに始めるのは勿論、アクションの爽快感目当てに始めてもいいし、キャラ萌え目当てに始めてもいいと思います。

 

前述した気になった点の部分もあるので、人によって向き不向きがあるゲームだと思います。

なので「絶対に損しない」とか「全人類遊ぶべき」みたいな勧め方はさすがにできません。

しかし、これまでのモンハンシリーズの中で、シリーズ未プレイ者に勧めるのならどれ? ともし聞かれたら、考えるまでもなくこのライズをお勧めするだろうなと確信しました。

最新作という事実を抜きにしても、ライズが一番大多数がハマれる要素を持っていると思います。

それくらいにプレイヤーが楽しめるよう整備されたゲームだと思いました。

 

あと個人的な感覚として、モンスターハンターって世界的なゲームじゃないですか。

なので既プレイ者になることで、いろんな人が盛り上がっているモンハンの話題だったり、モンハンあるあるな話を理解できるようになる、って結構嬉しいポイントだと思うんです。

ちょっと耳にしたことのある名前について、「あー!あれってモンハンのモンスターのことだったんだ!」ってアハ体験みたいな感覚得られるのすごく気持ちよかった。

そこらへんはオタクとしての履修済みを増やせる機会というか、踏破済みのマップを増やせるような満足感があるのでそれ目当てに始めるのもいいと思いました。

 

ハンマーでモンスターの頭をカチ割ってる場面

それと遊び方のコツ?として、自分はMHP2で大剣プレイヤーだったのでライズでも勿論大剣を担いだわけですが、意外にもなかなかゲームにのめり込めませんでした。

しかし武器種をハンマーに変えたとたんに、戦闘の爽快感を感じられましたし、翔蟲の使い方を一気に覚えていったので、使う武器によってもライズの楽しさが左右されるのかな~と思いました。

合う武器は人によって違うと思うのでこれがおすすめだと断言できるものはないんですが、もしプレイしてみてうまく楽しめないと思ったら、操作が単純で覚えることが少ないハンマーか、爽快感があって機動力も高い双剣を試してみてほしいですね。

 

そんな感じのレビュー記事でした。

モンハンライズ、有名シリーズなだけあって、レビュー記事や動画が大量にあります。

ぜひそれらも見て、ライズをプレイするか考えてみてください。

4/30までのセール、本当にお買い得だと思います。

 



おわり