シーズン1のエピソード4まで。
母の泉ビッグマザーと村ごと消したミラクル三井。
やっぱり何度見返してもいい。
画面作りが暗いのもいい。
とにかくうさんくさい画面しかない。
あやしげな農村だけじゃなく、奈緒子の部屋も上田の研究室も薄暗くてごちゃごちゃしていてうさんくささMAXなんだけど、
そこに仲間由紀恵の白い顔が際立っていて素晴らしい。
ぼんやりとした記憶があるだけでほぼ初見だったけれど、見ていて気持ちい脚本のリズムだった。
上田&奈緒子コンビは最後の最後までほぼ劣勢続きだったんだけど、ビッグマザーのトリックを奈緒子が言い当てていくシーンが小出しに挟まれるのが気持ちよくて最後までグイグイ引っ張っていく力がある。
母の泉の描写の仕方も良かった。
変に豪華なつくりでもないのがまさに田舎のカルト宗教だった。
入信者がジャージというカジュアルな恰好なところとか、あと組織の建物がこぢんまりしてて、ともすれば老人ホームとそこで働く職員に見えそうな見た目。
「指、いただきま~す」と信者が合唱するところ、一斉に笑い出すところ、派手なカットも入れずにあそこまで不気味にできたところがすごい。
ひとつだけ疑問だったのが、エピソード3で奈緒子が頭に思い浮かべた数字をビッグマザーが言い当てたトリック。
周囲に飾られていた書初め(3000回云々など数字を含めた一文ばかり)に、意図的に2と7を入れないようにして、無作為な数字を思い浮かべようとした奈緒子の思考を2と7に誘導した、と上田は推理していたけれど、奈緒子は「あまりにも確実性が無さすぎる」「他になにか仕掛けがあるはず」と推理を否定していた。
でも、そのトリックの真相についてはうやむやになったまま終わってしまった。
エピソードの最後で、ビッグマザーが本当の霊能力者であると明かしていたので、あれは仕掛け無しの本当の霊能力だったと思っていいのかな。
ビッグマザーが大掛かりな仕掛けをしていたのは、上田の空中浮遊みたいな念動力(サイコキネシス)系で、ほかは透視とか読心術とかサイコメトリー系で統一されているから、本当の霊能力者だっていう言葉には割と説得力ある。
ビッグマザーがしていたアルコールを使って文字を浮き上がらせたり、封筒の順番を入れ替えたとかの小細工も、自分の読心術の確実性を上げるための補助だったのかもしれん。
自分が以前にTRICKを見たのは、たぶん小学生の夏休みだったと思う。
夏休みドラマスペシャルみたいな感じで再放送が流れてた。
子供の頃の夏休みって、時間だけが有り余っててずっと退屈で、お金がないから買い物もすきなだけできないし子供だけで行ける場所なんてたかが知れてるから家でテレビを見るしかできなくて、
そういう時に見たドラマの思い出って、かなり記憶に刻み込まれると思う。
鬼束ちひろのEDも良かった。
ミラクル三井の話はまだ解決編を見ていないので今度語りたい。
おわり